建築設計において、省エネルギー計算は欠かせない業務の一つです。しかし、専門知識が必要であり、社内で対応するリソースが不足している場合、省エネ計算を外注する選択肢があります。本記事では、省エネ計算を外注する際の流れについて、依頼から完了までの各ステップを詳しく説明します。
1 省エネ計算を外注するメリット
省エネ計算を外注することで得られる主なメリットは以下の通りです。
・煩雑な計算作業を外注することで、設計業務に集中できます。
・経験豊富な外部業者が対応するため、計算ミスが減少します。
・短期間で計算結果を取得でき、設計スケジュールを効率的に進められます。
2 外注依頼前の準備
外注をスムーズに進めるためには、以下の準備が必要です。
・平面図、断面図、配置図など必要な図面を用意します。
・建物の用途、延床面積、構造情報などの基本情報をまとめます。
・依頼する範囲を具体的に示し、外注業者との認識違いを防ぎます。
3 外注先業者の選定
外注先を選定する際は、以下のポイントを確認しましょう。
・過去に省エネ計算を行った案件の事例を確認する。
・提出期限に間に合うスケジュールで対応できるか確認する。
・ 計算結果の説明や仕様変更による再計算が何回まで可能なのかをか確認する。
信頼できる業者を選定することで、安心して業務を進められます。
4 外注依頼の流れ
以下は、一般的な省エネ計算外注の流れです。
4-1 依頼の相談
最初に外注業者に連絡し、依頼内容について相談します。この段階で見積もりを取得することも重要です。相談時に提供すべき情報は以下の通りです。
・建物の基本情報(規模、エリア、用途など)
・納品期限
・必要な計算の種類(一次エネルギー消費量計算、外皮性能計算など)
・1案件、2名以上で対応してもらえるのかを確認
4-2 見積もりの確認と発注
見積もり内容を確認し、納得したら正式に発注を行います。費用だけでなく、納期や成果物の形式も確認しましょう。また、設備や壁、床、断熱材などの仕様変更が発生した際に追加料金がかかるのかも発注前にチェックすることでトラブル回避に繋がります。
4-3 データ提供
発注後、設計図面や仕様書など必要なデータを外注業者に提出します。正確な情報を提供することで、計算結果の精度が向上します。
4-4 計算作業
外注業者がデータを基に省エネ計算を行います。この際、途中経過の報告を受ける場合もあります。
4-5 成果物の受け取り
計算結果が納品されたら、内容を確認します。結果に不明点があれば、すぐに問い合わせて修正を依頼しましょう。ただし、1案件で複数人で計算している代行会社をお勧めします。
4-6 報告書の提出
最終的な省エネ計算報告書を提出します。
5 注意点とトラブル回避方法
外注に際して注意すべきポイントやトラブル回避は大きく2つです。
・ 設計変更があった場合は、速やかに外注業者に再計算を行ってもいましょう。そのためには見積り段階で確認する必要があります。
・余裕を持った納期を確保し、計算結果が遅れた場合の責任の所在をはっきりしておきましょう。
最悪のケースは着工が起これる場合がありますので見積もり段階で納品期日を明確にしておきましょう。
6 まとめ
省エネ計算を外注することで、設計会社は業務効率を向上させ、より専門性の高い計算結果を得ることができます。ただし、外注依頼を成功させるためには、事前準備や業者選定、情報共有を徹底することが重要です。今回紹介した流れを参考に、適切な外注の活用を検討してみてください。
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